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私が会員となっているNPO法人「くらしとお金の学校」が主催したセミナーに先日参加しました。セミナーテーマは「印象に残る話し方」です。講師は波多野里奈さん、ファイナンシャルキャスターとして活動している女性です。
波多野さんは、大学卒業後、青森朝日放送にアナウンサーとして就職、その後フリーのアナウンサーとなり、現在は経済関連の雑誌インタビュアー、ライター、 IR説明会司会者として活躍中です。プロのアナウンサーから話し方のコツを直接教わる絶好の機会です。
◎ 限られた時間で印象に残る自己紹介をする
セミナーの中でちょっとした演習がありました。15秒間で印象に残る自己紹介を考えるというものです。波多野さんが見本を示します。ぴたり15秒で自己紹介を終えました、見事なものです。
セミナー受講者は全員FP資格を持ったメンバーなので、当然FPとして印象に残るフレーズを考えることになります。
この命題が与えられた時、自然に頭の中に浮かんフレーズが「『あせらず、あきらめず、明日を明るく』がモットーのファイナンシャルプランナーの木下です」というものでした。
セミナー終了後、このフレーズを読み返したとき、自分が目指すFPとしての姿が凝縮されていることに気づいたのです。
◎ 人生の分かれ道
私が注目をしている賢人の一人に田坂広志多摩大学教授がいます。田坂さんは、社会企業論、すなわち「働くこととは」「事業を起こすこととは」をテーマとし、日本のみならず世界に向けても精力的に情報発信を行っています。その田坂さんが書かれたエッセイの一部を紹介したいと思います。人生の「分かれ道」とは何か。そのことを教えてくれるエピソードです。
『ある男性が海外出張のとき、自動車を運転していて一瞬の不注意から瀕死の重傷を負う事故に遭いました。そして、運び込まれた現地の病院での大手術によって、その男性は九死に一生を得たのですが、残念ながら左足を切断する結果になってしまいました。
意識が回復し、左足を失ったことを知ったその男性は、一瞬のミスによって迎えた人生の明暗に、ひとり病院のベッドの上で嘆き悲しんでいました。しかし、そこに日本から駆けつけてきたその男性の妻は、病室に入るなり、夫を抱きしめ言ったそうです。
「あなた、良かったわね!命は助かったし、右足は残ったじゃない!」
このエピソードは、我々に大切なことを教えてくれます。我々の人生の、本当の「分かれ道」は、どこにあるか。それはどのような出来事が起こったかに、あるのではない。起こってしまった出来事をどう解釈するか。その解釈にこそ、あるのです。』
◎ 与えられた条件や環境の中で希望を見出す
「1億円しか老後の資産がない」と嘆く方もいます。わずかの年金でも、やりくりする方法を見出し、老後の生活に自信を取り戻す方もいます。その人が持っている資産や収入に不安を感じるのは、それらの絶対額の大小ではなく、自分の置かれた状況に自信が持てないからなのです。
しかし、与えられた条件や置かれた環境を事実として受け止め、それを前提に「良いとこ探し」を始めることが出来たら、違った世界が見えてきます。相談者がFPに求めるのは、この「良いとこ探し」のお手伝いなのかも知れません。
起きてしまったことを嘆くのは一瞬のこととし、これからの生活にとって「良いとこ探し」を、例え時間がかかっても相談者と一緒になり、考え抜く姿勢がFPには求められます。プロのFPとしての経験と知見が「良いとこ探し」発見の手助けに役立つのです。
「あせらず、あきらめず、明日を明るく」のモットーはFPとしての仕事の進め方を示していると同時に、相談者へも伝えたいメッセージなのです。
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